先日、社員数名と飲んでいるときに、

「SNSのおかげで、世の中、猜疑心が増えたよね」

という話になりました。
これまで以上に恋人や友人関係において、

(この悪口は自分に言っているのでは?)
(メールの返信が無い時、何してたんだろ?)
(この写真に写っている女が怪しい)
(女子会って、本当は男がいたのでは?)
(ソーシャルが更新されてないのが怪しい!)

などと、猜疑心をもって誰かを勘ぐり始めたら

きりがありません。ネット上にはそのための
手がかりが大変豊富になりました。私は、

猜疑心は人間関係を破綻させるだけだよ」

という自説を皆に披露していました。
なぜなら、

人は自分を疑う相手を信用しないし、

好きにならないし、
疑われても、相手を信用させてから

別の抜け道を探すだけで、

本質的な解決にはならないからです。

更に、猜疑心に苛まれて、
騙される前に騙してやろうなどと
先制攻撃みたいな話になれば、
報復による報復の戦争みたいになって
それこそ関係は泥沼に・・


そこまで凄く大げさに話してみて、

これは会社と従業員の関係に似ていると
思いました。
会社も下手をすると猜疑心に満ち溢れます。

(ほっとくとサボるに違いない)
(独立してノウハウを盗むつもりではのか?)

(また不祥事を起こすやつがいるに違いない)

(誰かが自分の足を引っ張ろうとしている)

(どうせ金が目当てなんだろう!)
猜疑心をもって社内をみればきりがありません。
社長で猜疑心の強い人は意外と多いですが、

そのような社長のいる会社の社内の雰囲気は、

やはりギスギスしています。
いくら綺麗ごとばかり言う社長でも、心の中で

人を信用していなければ、それは社風の

端々に現れています。

そして信頼関係のない組織が、ひとたび

危機に陥ると、内部崩壊を起こすのは
歴史が証明しています。

サイバーエージェントは性善説に基づいて、

「社員を信じる」というのが前提になっている

ので、手前味噌ですが、会社と社員の

信頼関係は良好であると思います。

時折、トラブルや不祥事が起きると、迷惑が

かかった他の社員が怒ることがあります。
でも、嫌なことがあっても、傷つけられても、

同じ共同体で長く良い関係を築くために、

猜疑心をぐっと堪えて、仲間を信じる
気持ちを大切にする
しかありません

さもなくば、不信の連鎖に突入だからです。

誰でも信じろと言っている訳では決して

ありませんが、今の時代、猜疑心は
意識して抑えるくらいでちょうど良いのでは
ないでしょうか。