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昨日、日本橋のマンダリンホテルを借りて
実施したAmebaの統括合宿では、
大半の時間を、基本戦略のネガティブチェック
に充てました。

様々な角度から再検討した結果、結局は
往来の戦略の路線と変更はないですが、
生じている当初のシナリオとの相違点、
変化した事業環境の実態を
踏まえて
いくつか対処することを決めました



自分がまだ若い経営者だった頃、
「熟慮断行」という言葉の意味がどうしても
理解できませんでした。
「温泉に籠って一人で熟考する」と言ってる
経営者の話は仕事をさぼっているように
しか聞こえませんでした。

ネット業界は「走りながら考える」
正解だと自信をもって考えていたのです。
歴史ある大企業に対してそれが強みだと
思っていたし、実際にそれはその通り
強みになっていたと思います。

新しすぎる業界だったし、誰であっても
変化を予想することは出来なかったので、
考えてる時間にスピードで負けてしまうからです。
ネット業界において先行メリットは異常な
ほどに大きいのです。
また、私や社員も若くて経験が足りず、
知識や情報が圧倒的に不足していたので
立ち止まって考えるのは無駄な時間でした。

しかし、ネットビジネスも相変わらず
変化が激しいとはいえ、黎明期のように
誰にとっても未知数とは言えなくなって
きました。
また、事業環境も過去とは違って、
簡単ではなくなってきています。
当然ですが、時代も変化し、
今までのやり方が必ずしも通用しなく
なってきている
のです。


私も40代になってキャリアも豊富になり、
自社の置かれてる立場も読み取れるし、
半年後の状況はだいたい予測できるし、
競合他社の内情もある程度推測できるし、
情報はどんどん集まってくるようになりました。
それと同時に、かつての自分がどれだけ
知らなかったかを思い知ることにもなりました。

若い人や会社は、ネット業界では
今も変わらず
「走りながら考える」
で正解
だと思います。
経験や知識が不足しているから
いずれにせよそれを突破口にするしか
ないからです。

でも、ネット業界で十分なキャリアを
積んだ私や当社の幹部は、時には
立ち止まって熟慮する時間が必要
だと思います。
それができることが今後のネット業界に
おける優位性
になっていくからです。

熟慮して決めたら断行。
Amebaも大きな戦略を見つめ直した時間は
わずか1日でしたが、これを大きな意味の
あるものにすべく、今日からまた断行します。