本日、3月18日(サイバーの日)は

サイバーエージェントの創立記念日です。

1998年の創業ですから今日で16年
経ったことになります。

自慢みたいな話で恐縮ですが、
16年の年月が経って、いまなお、
サイバーエージェントはネット業界の
最先端で活躍している会社だし、

業績は今の規模になっても毎年

大きく成長し続けているし、
私自身も、ずっと社長で毎日バリバリ

と働いています。

そのためか、最近では
生き残れた要因はなんですか?」とか

長く続けられる秘訣はなんでしょう?」
などといった質問を受けることが

多くなりました。

日経ビジネスの編集長インタビュー
記事にあるように、
「経営者が尊大にならないこと」
「問題を先送りにしないこと」
などと答えることが多いのですが、
ある日、ゴルフの試合を観ている時に、

ふと感じたことがあります。

それはタイガーウッズの試合を観て

いた時のことです。

彼は試合中、ティーショットをするとき、

歯を食いしばるように、ドライバー以外
の安全なクラブを手にしているのです。
勝負に行きたい自分の気持ちを
ぐっと抑えているのでしょう。

ゴルフをやらない人には分かりにくい

話かも知れませんが、ドライバーとは

一番飛距離が出るクラブで、それで

飛ばせばバーディーが取れる確率が

上がります。
しかし、失敗する確率も高く、

大きく曲げてトラブルになったり
OBになったりして取り返しのつかない

ことになるリスクを負います。

タイガーウッズはそのリスクを避け、
ここが勝負所」というホールにだけ、

ドライバーを握るのですが、

それは18ホール中、せいぜい2~3回
程度かも知れません


翻ってアマチュアゴルファーはどうで

しょうか?

私もそうですが、毎ホールのように

「ここが勝負所」と思いたくなって、

完璧に球を捉えた都合の良いシーンを

自分の頭で描いています。

しかし、現実は甘くはなく、そこから

大きくスコアを崩すことになるのです。


これは、「ここが勝負所」と思いたい、

そんな人間の弱い心理が、

長期的な勝負での負け要因を
作ってしまっている
のだと思います。

仕事も同じで、功を焦っている人は、
外部環境、タイミングの見極めではなく、

自分の都合で「ここが勝負所」と

思い込みたくなります。

でもそれは、本当の勝負所とは

言えないかも知れません。

ゴルフと同じく、仕事でも、

勝負すべきではないところで
勝負して自滅してしまう、
16年の年月の中で、そんな人を
数多く見てきました。

私自身、振り返ってみれば、

18ホールで2度、3度と同じように、

本当の勝負所は

16年でたったの2度、3度だったかも
知れません。

でも、本当の勝負どころを見極める
ためには、
日常から集中力を切らしてはいけないし、

忍耐強く耐え、欲望に打ち克たなくては

なりません。

何より、我慢しなければならない
時間
のほうが長いのです。

いろんな考えの経営者がいると思い

ますが、私はゴーイングコンサーン
(会社の継続性)は何より
大事だと
考えています


会社を長く続けるということは、

決して簡単なことではないということは

歴史が証明しています。

これからも、長い年月繁栄し続ける、

21世紀を代表する会社を創るべく、

社業に邁進していく所存です。