クリスマスから久々の休暇をもらってハワイで過ごし、いま帰りの飛行機の中でブログを書いています。(正確に言うと下書きを書いてます)

 大晦日に向けて挨拶回りや忘年会で落ち着かないこの時期は、意外に休みやすいことに気がついて、近年はここで休暇を取るのが恒例になってきました。

 出国する時に気が付いたのですが、今年は出張、旅行含めてこれが初海外でした。会社を始めて以来、もちろんこんなことは初めてです。創業翌年には韓国、スペインに進出していたし、なんだかんだと海外の仕事が入っていました。

 それほど2016年は年間を通じて、日本国内でAbemaTVの立ち上げに明け暮れた日々でした。

 

 2007年~Amebaの立ち上げ、2011年~スマホシフトに続き、私が社長であるにも関わらず、三たびプロデューサー業に専念出来ているのは、広告部門、ゲーム部門、経営本部を始め他部署がそれぞれに頑張ってくれているからです。他の会社の経営者に「うちは任せてるから大丈夫」と話しても、なかなか理解してもらえないこともありますが、当社の自立した社風は本当に頼もしいです。みなさん、いつもありがとうございます。

 

 AbemaTVについては数多くの取材記事が出ていたり、1000万ダウンロードを突破した時に報道ステーションに出演させてもらったりもしたのでここでは割愛しますが、4月11日の開局以降、まずは良いスタートが切れたと言っていいと思います。

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 もちろんまだ「土俵に上がることは出来た」という段階に過ぎませんが、開局前は総合プロデューサーである私の頭の中にしかなかったAbemaTV構想に,

エンジニア、クリエイター、編成、制作、営業、マーケティング、宣伝、経営本部その他みんなが私を信じてついてきてくれました。そして今もなお、成功するか否か、そもそも有り無しすらも分からない事業を「有り」にもって行くべく、AbemaTVのチームメンバー皆が一丸となって全力を注いでいます。特にこの年末年始は勝負を賭けてます。

 

 事業パートナーであるテレビ朝日の皆様は、本来ならかなり難易度が高いこの合弁事業に対し、文字通り社を挙げてバックアップ体制を敷いてくれてます。

 先日のサイバーエージェントの株主総会で、株主から「6対4の合弁事業なのに事業資金の大半をサイバーエージェント側が拠出しているのは何故か?」というご質問がありました。私は「逆にテレビ朝日の株主に言わせれば、『非連結の事業にテレビ局のコア資産である映像コンテンツや人材を出して良いのか』となるだろう」と答えました。実際テレビ局の競合となる事業を自ら育てている可能性すらあります。

 株式比率や取引条件、販管費負担など、現時点でどちらが得か損かと言い出せばきりがなく、合弁事業は先に進まなくなってしまいます。同じ志を持ち、信頼関係があってこそ成り立つものですが、小さいことは後回しにして、「大きな視点から」目標に向かって共に邁進してくれているテレビ朝日の皆様には心から感謝しています。

 また、このような大きな新規事業を仕込む我々を中長期に渡って支えてくれている当社の株主の皆様にも心から感謝申し上げます。

 もちろん必ず成功すると約束することは出来ませんが、信じてくれた人たちの恩に報いるためにも、私はこの事業を絶対に成功させると胸に誓っています。

 
  

 話は変わって、私のもう一つの顔と言っても良い「麻雀」ですが、忙しい1年ではあったのですが、ゴルフと釣りを一切やらなくなったことと会食を少し減らしたことで時間を捻出し、2016年はこれまで以上に競技麻雀にのめり込んだと言って良いかも知れません。結果、我ながら最強位を取った2014年よりも格段に雀力が上がっています。

 今年はRTDマンスリーリーグで準優勝。トッププロのみを14名招待して年間138試合行う長期のリーグ戦で準優勝したという実績がどれほど凄いことかは麻雀ファンや関係者でなければなかなか伝わらないのですが、麻雀に対しても私はプロ同様の努力を積み重ねてきたので自分の結果に満足しています。

 そしてAbemaTVに開設した麻雀チャンネルは思わぬ人気となり、主力コンテンツであるRTDマンスリーに選手として出場していた私は、雀荘に行くと客からサインを求められるという珍事もありました。(なんと書けば良いのか戸惑いました)

 

 2014年最強位、2015年麻雀日本シリーズ準優勝、2016年RTDマンスリーリーグ準優勝と、3年連続大きなタイトル戦で結果を残してきましたが、麻雀の技術レベルはまだトッププロとは差があります。しかし、自分の強みは仕事で培った「忍耐力」と「胆力」だと思っています。つまり麻雀で最も重要な押し引きに関わるところですが、我慢するところと、勝負どころで前に出る度胸、これらの判断を目の前の小さな損か得かではなく、もっと「大きな視点から」行うのです。

 私は我慢なら20代の時すでに一生分の忍耐力を使い果たしてしまいそうな経験をしています。勝負どころでは、リスクや不安を押しのけて決断し、目の前の出来事に焦らず、動じない。常に中長期的な視点から経営判断をしてきました。そんな仕事を通じて身につけたものが、自分の麻雀にフィードバックされていると感じています。

 

 さて、2017年以降も当面、AbemaTVは集中力を切らすことができない、予断を許さない状況が続いていくでしょう。それを耐え抜けば、今度は持久戦に入るという覚悟を持っています。もちろん放っておいてもどんどん伸びていく状態に入るのが理想ですが、ワーストシナリオでも何とかするという構えでいます。

 何が起ころうが、持ち前の忍耐力と胆力で最後まで戦い抜く所存です。

 

 今回、久しぶりのブログとなりましたが、12月9日の更新をもって約2年間続けた日経電子版でのブログを終了しましたので、今後はアメブロの更新頻度を上げていきたいと思います。

 

 それでは今年も1年お疲れ様でした。

 

 私はこの後、1月1日午前0時に新たにAbemaTVに開局するヒップホップチャンネルの生放送現場に駆けつけます。

 今年はヒップホップに麻雀と、期せずして自分が夢中になっていたことが仕事になった年でもありました。

 

 みなさん、良いお年を!